JCCA Fuji Jamboree2019で「オカザキスピードTC24Z」がFクラスで総合優勝!しかもコースレコードをさらに更新!


今回のオカザキスピードTC24-B1Zマシンのチーフメカニックである富松拓也のレポートです。会社では技術開発部チーフエンジニアであり、TC24-B1Zエンジンの開発やデュアルコアLSD等のLSD開発も行っております。
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 TC24-B1Zを搭載してのレース活動。これにはオーエス技研創業者である岡崎正治の熱い思いがあります。今回搭載している6気筒エンジンであるTC24-B1Zは、1981年(昭和56年)に発表したTC24-B1エンジンが原型で、バルブサイズやバルブアングル燃焼室形状は当時のままで、動弁系を小改良して、当時より信頼性を高めたエンジンです。
 なので、燃焼に関する基本的な部分は全く当時のままで、この燃焼室のエンジンがあれから約40年経過した後も、クラシックカーレースと言えども当時のエンジン熟成が進んでいるので、通用するのか確認したいという、岡崎正治が長年思っていた夢を走らせるという大きなテーマがありました。「最大点火時期=28度」これがこのエンジンの全てを物語っていると言っても過言ではありません。写真は1981年(昭和56年)当時、東京池袋サンシャイン60での記者発表が話題に。

2019.4.6 前日練習 天気は快晴気温23度 路面温度 31度


 JCCAの春のレースの舞台は富士スピードウェイ。本番を翌日に控えた4月6日の前日セットアップ。 朝から快晴で、気温も4月上旬としては初夏ぐらいの気温のなか、S-4A枠8時20分からの走行で最終チェック走行。 エンジンオイルは、4月1日発売開始になったばかりの「OSエクストラモーターオイル」を使用。

 エンジン本体もポート形状から大幅に見直して、点火装置も現在好評発売中の新作ディストリビューターを使用した点火に変更。高回転時でも確実な点火をプラグに配電できるように設計しています。

 周回を重ねて2分→1分58秒台にタイムが上がってきたところに突然のピットイン。井入選手より、エンジンのフケが悪くなったとの事、直ぐにチェックしていくと、1番キャブレターより微妙なオーバーフローが確認できた。すぐにトップカバーを外しフロート周りを分解掃除。その後、走行かと思いきや今度は接触事故発生で赤旗中断という状態に。

 ただ、その後も同様の症状になり、通常では考えられない軽度のオーバーフローを起こしたキャブレターの点火プラグが真っ白になるような事態に陥り、私も長年キャブレターばかりセットしていますがこのような事態はあまり経験がなかったので悩みました。しかし色々な角度から分析した結果、一つのヒントを思いつきメカニックと実行したところ、確実に元の状態に戻せたが、時すでに遅し・・・前日の走行枠が無くなっていた。渡海自動車様には、4輪アライメントを確認、最終調整を行って頂きました。

 エンジン本体も最終チェックを行いますが、エンジン本体は上々です。

 JCCAレースでは前日車検を受ける事が出来るので、前日車検を無事に通過させて次の日の本番に備えました。

2019.4.7 JCCA本番 天気は快晴 路面ドライ気温25度 路面温度 34度

 例年に無く、珍しく朝から快晴に恵まれた富士スピードウェイ。気温もどんどん上昇していきます。

 オカザキスピードTC24Zは、JCCAクラシックカーレースでは一番改造範囲の広いフルチューニング車両によるレース「Fクラス」にエントリーしています。
 午前8時。ヒストリックフォーミュラークラスから公式予選開始です。8時25分からはプロダクションクラスであるPクラス公式予選開始。Fクラスは改造範囲も広い分、車両速度も速いので、最終レースになります。7クラス目の10時30分〜15分間です。
 井入宏之選手との作戦で、2周目にクリアラップが取れたらアタックかけて、それで終了させる打ち合わせをしました。

 定刻の10時30分になると、17台のFクラスのマシンがコースインして、15分間のタイムアタックが開始されました。

 出走順は、前日車検を受けたチームが、当日早い者勝ちで車両保管場所に並べた順なので、オカザキスピードレーシングチームも、車両準備組と通常組と二手に分かれて行動をとり、予選は2番手の出走順だったので、直ぐにクリアラップが取れて井入宏之選手に委ねます。
 作戦通り1周目はウォームアップを行い、2周目のアタック。一台周回遅れのマシンを上手くかわし、2周目のタイム「1分53秒63」というタイムをたたき出し、予定通り3周目で終了。
←確実に予定をこなして走る井入宏之選手。

 もちろんこの時点で去年のJCCAコースレコード1分56秒296(同車)の記録を見事に突破しています。 結果、ポールポジションを獲得することが出来ました。路面温度の高さからタイヤ内圧が高めになるので、エア圧を調整。
 井入宏之選手は、取材やファンサービス写真対応で大忙しです。やはりスターです。

 その後は各クラスの決勝レースが順調に行われていきます。
 決勝前の井入宏之選手との打ち合わせで、予選時は1600mのストレートで、5速8200rpm・時速290キロ弱出ていて、基本的にエアロパーツ禁止のJCCA車両では、シャシー下部にエアーが入り込んで車両が舞い上がる可能性があり危険だと判断。タイムより命の危険を優先し、ストレートは抑えて走って頂くように伝えました。予選と同じく2周目でタイムを出して頂き、後半も抑え気味で走って頂くように伝えました。『いい作戦で挑むことが出来れば、結果もついてくる』と思います。
 その後は各クラスの決勝レースが順調に行われていきます。定刻の10分遅れの16時5分いよいよコースイン。
 ポールポジションの位置に車両を静かに走らせていく井入宏之選手。百戦錬磨の井入選手は、落ち着いてスタートに向け、淡々とシフト、スイッチ類ブレーキタッチを確認しています。

 フォーメーションラップ後いよいよスタート
抜群のスタートを切った井入宏之選手#70オカザキスピードTC24Zは、トップで1コーナーに進入。

 その後は安定の走りで、作戦通り2周目で1分54秒343を叩き出し、規定周回数である7周をこなして、リードを保ったままチェッカーフラッグを受けました。

 嬉しくて車両から降りてくるなり、井入宏之選手に抱きついてしまいました。

 最期にチームオカザキスピードで記念撮影。
 このような感じで前日、当日のレポートを終了させていただきます。
 末筆ながら、ドライバーを務めて頂いた井入宏之選手、足回りの総合セットアップを引き受けて頂いた渡海自動車様、ブレーキシステムショックアブソーバーを提供頂いたエンドレス様、一緒に戦ったオーエス技研クルーの皆様に心より御礼申し上げます。皆で勝ち取れた勝利だと思っています。平成の最後を最高の成果で飾れました。
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